中学1年生の春休みも終盤に差し掛かったころ、半年間片思いしていた同級生とようやく付き合うことが出来てついに初デートの日がやってきました。
朝起きると、今まで経験したことのない腹痛が襲ってきました。
冷や汗がでるほどの腹痛で泣く泣く初デートはキャンセルし、病院へ行きました。
結果はまさかの盲腸でした。
その日のうちに大学病院へ搬送され即手術、そして2週間入院することになり、中学2年生の新学期が始まりました。
新しい担任の先生はとても親切で毎日お見舞いに来てくれました。
すると看護師さんの中で、ある噂が広まりました。それは私に毎日彼氏がお見舞いに来てくれているという噂です。
新しい担任の先生は、童顔で半そでのワイシャツに紺色のスーツをよく着ていて、よく見ると通っていた中学校の制服とよく似ていました。
先生が私の彼氏だと勘違いされていたのです。実は彼氏もよく来てくれていたのですが、先生の存在感の方がとても強かったみたいです。
4年前の出来事です。
その頃子供は年中さんで、先生から「毎日泣いてばかりいます」等お話があって落ち込んでいました。
そして幼稚園のお迎えに行った時にちょっとしたことが起きました。
子供と一緒に先生にご挨拶するため列に並んでいたら、突然蜂が飛んできたのです。
私はつい「キャー!蜂だ!」と叫んでしまいました。
それを聞いた子供が突然言いました。
「おかあさん、大丈夫だよ!⚪️⚪️(自分の名前)が守ってあげるから!」
子供は両腕を広げて私を守る動作をしました。
私を守る子供の強い姿をみた時、胸が込み上げて泣きそうになりました。
そして子供は順調に育ってるから大丈夫と元気をもらいました。
そんな我が子も今は小学生です。
気が弱くておとなしい性格は相変わらずですが、だいぶたくましくなりました。
今でも当時のことを振り返ると、子育てに自信がない私に元気と勇気をくれます。
そしてこれからも大切な思い出と共に、息子の成長を見届けたいと思います。